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analog; self-build tone-arm and self-build non-core stereo MC cartridge

自作MCカートリッジ self-build non-core stereo MC cartridge”butterfly”

投稿日:2015年6月24日 更新日:

このカテゴリの最初の記事「アナログ用自作トーンアームと自作の空芯ステレオMCカートリッジ”蝶”」で示したように、ステレオカートリッジとしては、1つの針の斜め45度の変位を、2つ取りこめばよいことになる。
例えば、①コイルによる電磁力を使う方法、
②コンデンサの厚み変化をとらえる方法、
③光の反射を利用し、フォトセンサで位置をアナログ的に取得する方法(光電式)などがある。
ここでは、①を使う。
空芯ということで、あまり電圧を期待できないと思い、
できるだけ、強力な磁石をと思い、中央に6mmの穴が開いた直径19mmの磁石で、
吸着力8kgのものを用いた。コイルには、0.1mmのエナメル線を用いた。
前から見ると、下のように蝶が舞うようになった。
(セロテープで仮止めしているので、汚くなっています。)
150619_2230~01.jpg
150619_2226~02.jpg

ここでの困難性(difficulty)としては、
①どのように、針をリンクするか
特に、今回はピアノ線を用いたが、接着剤だけでは、ねじれに弱く、
簡単に外れてしまうゆえ、ねじれに強いリンクの方法が難しい。
(how to link and fix the needle to the cartridge body;
especially how to fix piano wire to be strong for twisting)

②コイルの作り方(how to make coils)

③どのように、0.1mmという細いエナメル線を、RCAケーブルへ接続するか。
(how to link the 0.1mm magnetwire to RCA cable)
があった。

①(どのように、針をリンクするか)について
ちなみに、市販のMCカートリッジで針交換できるタイプは、
コイルに接続されたばね性の受けが付いており、針を交換して入れると、
その受けが所定の位置に沈み、針がコイルと接続される。
150624_0223~01.jpg
したがって、奇妙なことに、
交換針には、磁石もコイルも付いていないものがある。

針としては、加工容易にするため、なるべく長いものを選択し、
やわらかい金属で覆って、ペンチで噛みつぶし固定する。
150619_2323~02.jpg

前から見た蝶の形の部品は、銅板を折り曲げて作る。
150619_2324~01.jpg
この部品は、コイルを支持する。
コイルは、ACミリバルで調査したところ、
穴の入口に、コイルの中央が来るようにするのが感度が高い。

次に、上記噛みつぶした銅板を、蝶の形の部品で覆い、
これらを合わせて穴を貫通させ、プラスティックねじで固定する。
現状はとりあえず噛みつぶしているだけで、固定していないので安定性はいまいちだ。
磁石を大きくしないといけないと思っていたので、
上記最初の記事で紹介した文献と異なり、磁石までの距離が長くなり、
蝶のような形になってしまった。

コイルに接続される蝶の形をした部品は、針の真上にくるように設けることが出来るので、
感度を向上させることが出来る。
リンクには、ピアノ線を利用することにした。
最初は、やわらかく噛みつぶしが容易な銅線を使っていたが、
あまり、ねじれに強くない。
なお、リンクは長い方が、角度による誤差を小さくできる。

ねじれに強くするためには、・・・?
上記のとおり、まずピアノ線を用いることを考えた。
しかし、そのまま接着剤で固定しても、どんな接着剤でも、ねじれにはかなり弱い。
これにはかなり参った。
そこで、フックを設けて、接着面を広くし、やわらかい銅で包み込み、ペンチで噛みつぶすようにした。
かつそのフック自体が、ねじれの力を受けるようにすることで、
ねじれに強いリンクが完成した。接着剤にはホットボンドを使った。
150619_2226~02.jpg
150619_2330~01.jpg

②、③については、続く。

-analog; self-build tone-arm and self-build non-core stereo MC cartridge

執筆者:


  1. 峨駒 より:

    こんにちは、音場「關」KANのブログ主の峨駒です。
    自作カートリッジを試されているようですね。カートリッジを自作する方はかなり少数派なので、仲間がいると非常にうれしく思います。
    ただ、写真を拝見すると、とても大きいように思います。SPレコードならこの位大きくても良いかも知れませんが、LPを掛けると音溝にダメージがありそうです。私も最初作ったものはかなり大きく、LPを何枚もダメにしました。4年の月日を費やして少しずつ小型化していった次第です。今では針圧も4gと常識の範囲内でオーケストラの強音も歪まずに難なくこなしてくれます。

  2. yama より:

    大変遅くなりました。もうしわけございません。コメントいただくとメールが来るものと思っていました。ご教授ありがとうございます!
    今後ともよろしくお願いいたします。
    サイトはすごい内容で驚くばかりです。
    カートリッジは、結構大変な作業なので、最近はやってません。
    マランツ7もどきを作ったので、いずれやろうと思います。

    • 峨駒 より:

      お久しぶりです。
      その後いかがですか?
      非公開でお話ししたいことが一つありますので、以前送っていただいたメールアドレスに送りました。
      ご確認ください。

  3. オオトモカズノリ より:

    カズと言います 2021年3月mcカートリッジ自作しました
    フォノイコライザー メインアンプ
    繋いで音が出ましたが
    シューシューというノイズがあり
    さらに外に、車が通ると、ブーンと言い
    ます。対策教えて下さい

    • yama より:

      これは結構難しい部類のノイズです。私も回答できるかわかりません。
      インピーダンスが高いので、ラジオのように同調してノイズが乗っていると思われます。2段増幅の91Bアンプもその傾向がありました。
      高インピーダンスの部分に、シールドケーブルやRCAの同軸ケーブルを使い、外皮のほうをアースへ流すとか、
      (耐圧が足りない場合には、「通電してみんべ」さんの「配線材について (https://ecaps.exblog.jp/20376547/)」にあるように、手芸のワックスコードやエンパイアチューブを被せます。 スピーカーケーブルや内部配線材の作成に有効です。)

      頭(インピーダンス)が高いとノイズの影響を受けます。
      出力がインピーダンス高すぎなのでそのまま外部へ出すと、ノイズが出やすく、ケーブルをたたくとノイズが出ているかもしれませんし、
      その場合、出力先にステップダウントランス(例えば10k(その出力段のインピーダンス):600Ω)を入れてインピーダンスを下げるとか、

      ボリュームがガリガリノイズが出る状態なら、その部分に静電気がたまっているので、それを伝導性アルミテープなどで覆い、アースへ流すとか、
      2つのアース基板がある場合、そのまま連結するとグラウンド電位の差でノイズが出やすいので、トランスで隔離するとか、
      インピーダンスが高い部分を、アルミモールドのケースで覆うとか、
      試したことないですが、デジタルケーブルなどの多重シールドのケーブルを使うとか(「トランジスタ技術 2021年 1月号 アナログ回路はノイズと闘う」参照)
      あと、先月の無線と実験の2021年4月号だったか、秋一郎先生がEL34アンプの高域のノイズ対策や発振について解説されていました。
      小容量のコンデンサーで、初段につき、帰還を施すというものです。シューというノイズが消えるとありました。
      もしかするとその対策ができるかもしれません。

      ヘッドホンですが、試しにケーブルにアルミ箔を巻いてみると、確実に良い方向へ音が変わります。低域がしっかりしたという感じに変わります。
      ベルデンのケーブルはそれが対策されて高評価になっていると、個人的には思えます。
      このように、結構巷にはノイズ源があるので、シールドで逃がすなどの対策が必要と思います。
      とくに、高インピーダンスでは、その対策が必要です。
      いろいろやっていくか、あとは専門家の方に直してもらうか、ですかね。。
      頑張ってください。当方も、とても人にものを言えるものではありません。

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